うさ団子のフロンティアを追う

※注意事項※

・本記事はモンスターハンターライズ:サンブレイク」全編のネタバレを含みますのでご注意ください。
・本記事でのキャラクターや人間関係、世界観の考察に関しては、作中で判明する設定を基にした筆者の推測を含む箇所が多くありますことをご了承ください。
・筆者は2021年12月17日発売の『モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録』を未読の状態で執筆しております。
 現在または今後公開される公式設定が、本記事での考察内容と明確に異なる(=本記事での考察内容が誤りである)ことがある可能性がありますことをご了承ください。
・本記事の内容は、記事を改訂すべき点が発見された際には、予告なく加筆修正を致します。

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本記事ではエルガドの茶屋を取り仕切っているアズキと、サンブレイクでのカムラの里の茶屋の仲間たちのことを取りあげていきます。カムラ発のうさ団子を外の地域に広めていくという、うさ団子の世界進出の最前線を行くアズキ。彼女がエルガドで成功を収めたヒケツについて迫っていきましょう。そして後半では、次回アプデでおそらく主役となるであろう、カムラの茶屋の看板娘ヨモギちゃんをはじめ、里の茶屋メンバーの日常をお伝えしていきたいと思います。

 

ーーーー目次ーーーー

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1.うさ団子を広めるアズキの旅

 

わたくし、元々はカムラの里の茶屋で働いておりましたのニャ。うふふ、同郷でございますニャ。

今は、うさ団子のすばらしさを伝えるために いろいろな場所を転々としつつ 茶屋を開かせていただいておりますニャ。

しばらくはここ、エルガドにて茶屋を営んでまいりますニャ。どうぞ、ごひいきにお願いしますニャ。

(エルガド到着直後 アズキ)

 

冒頭でも紹介した通り、アズキは観測拠点エルガドの茶屋を取り仕切る人物。彼女が里を旅立ってエルガドに店を開いたのは主人公の出立と同時というわけではなく、カムラの里が直近の百竜夜行に見舞われて里の出入りの規制を行うよりも以前から、エルガドで茶屋を営んでいます。旅においては主人公の先輩と言えるような人物ですね。ここの茶屋はアズキ以外にも何名か従業員がいますが、世間話で話しかけられるのは彼女のみ。店舗内の従業員の皆さんにも面白い小ネタがあるので、それはまた後で紹介するとしましょう。

 

エルガドでのうさ団子作りも カムラの里に負けず劣らず やりがいがありますニャ。

喜ばしいことに、当店のうさ団子はここエルガドでも好評をいただいておりますニャ。

ヒノエさまほど大量注文される方はさすがにいらっしゃいませんでしたが…。ますます、やりがいができましたニャ。

(マスター★2 アズキ)

 

エルガドでのうさ団子の売れ行きは絶好調で、茶屋は大変繁盛しています。エルガドの人たちのうさ団子への感想については後ほど紹介するとして、彼女が新天地でこうして成功を収めているのは、カムラ発のうさ団子の秘める魅力と、うさ団子作りの確かな腕前もさることながら、「うさ団子」というものを初めて目にするエルガドの人々と、丁寧で温かく、地道なコミュニケーションを積み上げていく、アズキの接客姿勢によるところが非常に大きいように思われます。品のある物腰やわらかな立ち振る舞いと言葉遣いが特徴的なアズキですが、彼女は茶屋に足を運ぶお客様たちのことをよく知り、観察し、気遣うことを常に心がけているんですよね。以下、それがわかる台詞を色々と具体的に見ていきましょう。

 

うさ団子の焼き加減については なかなかに難しいところがありますニャ。

一番難しいのは、個人の好みがあるところ。少しだけ焼いたのが好きな方もいれば こんがりがよい方もいらっしゃいますニャ。

お客さまの反応をみつつ、好みの焼き加減を覚えていく…。とてもやりがいがありますニャ。

(マスター★2 アズキ)

 

うさ団子の味の最終的な決め手となる、仕上げの焼きの部分へのこだわり。しっかりと焼き目のついた、こんがり肉ならぬこんがり団子が好きなお客さんもいれば、お饅頭のような柔らかい触感が好きなお客さんもいるということで、アズキはお客さん一人ひとりの好みを覚えて、個々人に合わせた焼き加減のものを提供しているらしいんですね。繁盛しているお店をより効率よく切り盛りするという点で言えば、調理工程もある程度一律にする方が優れていますが、ここの茶屋はそういうデザインではない、というのがアズキの考え。お客さん一人ひとりの焼きの好みを覚えるというのはなかなか大変そうですが、彼女はそれをむしろやりがいと感じているようです。

 

特に異国の場合、個人の好みという以前に、例えば日本では刺身は一般的な料理だが海外では魚の生食をしない国も多い、というように、同じ食材でもそれを焼くかどうかといった調理法の常識の差異がただでさえありますからね。そういう食文化の差も織り込みながら、個々人の舌に合う調理をするというのは容易になしうることではありません。

 

そして、この「好みの焼き加減を聞く」というのは、お客さん一人ひとりを大切にするアズキにとって、茶屋を初めて訪れるお客さんとの最初のコミュニケーションといいますか、お客さんと心を通わせる切欠を作って、茶屋の常連さんになってもらって、よりよいサービスを届けるための第一のステップ、という位置を占めるものだと思うんですよね。ここはまだまだ序の口ですから、次も見ていきましょう。

 

いらっしゃいませ、ハンターさま。そういえば、ハンターさまの味のお好みを まだうかがっておりませんでしたニャ。

わたくし、常連さまには味のお好みをお聞きして、次の新作うさ団子のアイデアをいただいておりますニャ。

ごひいきにしてくださっているお礼です。少しでも好みの味のうさ団子で、幸せな気持ちになっていただきたいのですニャ。

(マスター★3 アズキ)

 

続いては、茶屋の新メニュー考案について。アズキは茶屋の常連さんに好みを聞いて、新しいうさ団子作りに生かしているようです。茶屋に元からあるメニューは、カムラの里の食材や食文化が反映されたものですが、異国に赴けばそこには異国の食材や食文化がありますし、人との新しい出会いがあれば、その数だけ違う味の好みがあるというもの。それを積極的に取り入れていくというのがアズキにはあるのだと思いますし、「好きな味をリクエストをしたら自分のために新しいうさ団子を考えてくれる」という持て成しは、お客さんにただの「食事」を超えて「幸せ」の体験をも提供することに繋がりますね。

 

じつはこの場所、わたくしにとって とても都合のいい場所になっておりますのニャ。

見晴らしがよく、通る方も多いのです。お客さまの調子や気分など、たくさんの情報が観察できますニャ。

そして、そのときにお客さまそれぞれにあったお味をオススメして提供しますニャ。ね? わたくしに都合がいいでしょう?

(マスター★3 アズキ)

 

そして、アズキの真骨頂とも言える内容がこちらの台詞。「ね? 都合がいいでしょう?」とさらっと言ってますが、そもそもその域に到達するまでの経験値が尋常じゃないんですね……。エルガドの皆の体調や気分をよく観察するというのは、彼女が力を入れている情報収集とコミュニケーションの中でも、特に奥深くパーソナルな部分であると思います。「茶屋で注文をすれば注文したものを食べられる」というだけではなく、その時々の自分に合わせたメニューをアズキの方から提案してくれるというのは、「自分のことを気遣ってくれる人がいる」という安らぎと温かみを、お客さんが得られる場所にもなっているということですね。

 

王国騎士や研究者を筆頭に責任の大きな仕事を担う人たちの集まる拠点、日夜さまざまな人たちが行き交う港町エルガドという場所に――また、そこで働き、そこで生きる人たち一人ひとりに密着した茶屋、というデザインを発展させようとしているのが、この台詞からは特にはっきりとわかります。そしてこうした心遣いはお客さんにとっての喜びが大きい反面、観察が的確でなければ成立しえないものでもありますから、研鑽と努力を継続する彼女の姿勢には本当に尊敬します。

 

このおもてなしは実際に作中でも行われておりまして、メル・ゼナの一件で病床に伏しているフィオレーネに、病人でも食べやすい特製のうさ団子をアズキが作ってあげるという一幕があります。

 

フィオレーネさまが心配でございますニャ。あんなに軽い傷だったのに、毒が回って倒れてしまうだニャんて…。

わたくしにできることがあれば なんでもお手伝いしますニャ。

ひとまず、食欲がなくても食べられるような ふにゃふにゃトロトロうさ団子を作ってみようと思いますニャ。

(マスター★4ライゼクス前 アズキ)

 

団子かつふにゃふにゃトロトロと、もはや団子の定義がだいぶ怪しくなってきていますが、これは私たちの世界で言うところのにゅうめんみたいなことなんでしょうかね。間を取ってにゅう団子とでも呼んでおきましょう。その柔らかさでどうやって団子の形状を維持し得ているのかはまったくもって不明ですが、それもまた茶屋の技術の見せ所ということなのでしょうか。

 

アズキがにゅう団子をフィオレーネに食べさせてあげていた様子は、チッチェ姫の目にも留まっています。

 

(マスター★4エスピナス後 チッチェ姫)

フィオレーネは「愛されている」と語るチッチェ姫。エルガドのみんなのことをよく観察している、という点ではチッチェもなかなかの情報収集家ですから、けっこうこの2人は似た者同士かもしれませんね。ちなみにアズキにとっても、チッチェ姫は故郷のある人物のことを思い出させてくれる人らしいです。

 

うふふ、チッチェさまが今日もお元気です。ぴょこぴょこされていて とても可愛らしいですニャ。

チッチェさまをみていると  ヨモギさまを思い出しますニャ。

お二人ともがんばり屋さんで、明るくて。見ていて心がほっこりしますニャ。さてさて、お仕事がんばりますかニャ。

(マスター★4 アズキ)

 

チッチェ姫とヨモギちゃん、人柄といい出自といい、本当に共通点が多いんですよね。今後明かされる設定次第では、この2人が何らかの形で血縁であるという可能性もあったりなかったり。その辺のお話はチッチェ姫の記事の最後の方で少し触れております。本稿とはあまり関係ない内容ですが、アプデ情報公開直前ということで、ここぞとばかりに過去記事の宣伝です。よろしければ後でどうぞ。

 

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さて、話を戻しまして、アズキがエルガド店舗の経営を任されているのは、彼女のうさ団子作りの腕はもちろんのこと、そうしたお客様一人ひとりに対するおもてなしの心が、オテマエに信頼されているからこそです。アズキについて、オテマエやカムラの里の茶屋メンバーからは次のような話が聞けます。

 

そうそう○○。エルガドの茶屋はどうかニャ? あの店もとってもいいお店だニャ。
あそこの茶屋は、里の外へうさ団子を広めるために展開したお店のひとつで、百竜夜行がくるよりもっと前から出店しているのニャ。

お店を任せているアズキは、腕はもちろん いつだっておもてなしの心を忘れない とってもいい子だニャ。

里の外で商売をするって大変なことだニャ。その土地の風習や食文化を理解し尊重してやっていかなきゃいけないニャ。

そんな中、あの子のがんばりがエルガドの茶屋の成功に繋がったニャ。○○もどうぞごひいきにニャ。

(マスター★3 オテマエ)

 

外の土地にお店を出すことの難しさを力説するオテマエ。ただカムラのうさ団子を作って提供すればよいというのではなく、カムラとは違うその土地の食文化を大切にし、お客様に合ったサービスを届けるという柔軟性が求められる仕事を、アズキは本当に高いレベルで実現させています。それに、茶屋全体を取り仕切るオテマエとしては、カムラの里内の店とは異なり、外に展開しているお店は自分の監督がほとんど届かないわけですから、実質的には自分と同じように、茶屋のトップとしてお店の全体を管理運営できる人材でなければ任せられない役目ですからね。アズキや他のエルガド茶屋メンバーは、そうした店舗裏のタスクもバリバリこなしているハズ。

 

エルガドの茶屋を任されてるアズキ姉さんは ワタシのセンパイなのニャ。気配り上手でとってもやさしい方だニャ!

ワタシはしばらくお会いしてないニャ。アズキ姉さん、元気だったニャ?

(マスター★3 キナコ)

 

茶屋メンバーの中では後輩のキナコからは、「アズキ姉さん」と慕われています。

 

アズキさんには、もう会ったニャ? エルガドの茶屋にいるニャ! アズキさんの作るうさ団子も、とってもおいしいニャ!

○○さんは、エルガドでアズキさんのうさ団子食べてるニャ? うらやましいニャ!

(マスター★3 シラタマ

 

アズキの作るうさ団子はカムラメンバーからも人気で、シラタマからは「うらやましい!」と言われます。

 

アズキさんの作るうさ団子 私も食べたいなーって言ってたら ウツシ教官が買ってきてくれたの!

オテマエさんと一緒に食べたんだ。もうね、「あー! アズキさんの味だ~!」って感じ! すごい!

うさ団子、みんな同じ作り方なのに オテマエさんのもアズキさんのも私のも ちょっと味が違うっていうか。

特に、アズキさんのうさ団子は すっごくすっごく久しぶりだったし 嬉しかったな~!

(マスター★4 ヨモギ

 

ウツシ教官、ただでさえ仕事が忙しいでしょうにそんな気遣いまで……。ウツシが買ってきてくれたうさ団子を食べてご満悦のヨモギちゃん。エルガドの茶屋は直近の百竜夜行の前から出店していて、百竜夜行の間はカムラ周辺地域に交通規制がかかるとなると、アズキはカムラの里にはしばらく帰省できていないということになりますから、アズキのお団子を食べるのもその間ぶりとなるということになりますね。

 

うさ団子に使うもち米を提供していて関わりの深い米穀屋のスズカリも、茶屋がエルガドに出店を決めた当時のことをよく知っているようです。

 

あら、○○さん。王国の拠点…エルガドでの暮らしはそう? 元気でやってるなら、なによりね。

そうそう、茶屋の子たちも元気? 今向こうのお店を任されてる子たちは もとはみんなオテマエさんのお弟子さんよ。

みんなとってもがんばり屋さんのいい子たちだし、きっと向こうでも 立派にやってるでしょうね。

なんてったって、あのオテマエさんが 里の外に出しても大丈夫、って認めた子たちですもの。バッチリ鍛えられてるわよ。

(マスター★3 スズカリ)

 

スズカリは、ライズ時代の台詞でオテマエのことを「肝っ玉が強い」と言ってましたからね。オテマエは温和な人物ですが、仕事のこととなればしっかりと厳しく指導をする人でもあります。そんなオテマエが実力を認めているということですから、アズキやエルガドの茶屋のメンバーの優秀さが窺えますね。

 

エルガドの茶屋としてのアズキの信念は、お客さんにただ食事を提供するのではなく、同時に「癒し」を届けること。お客さん一人ひとりをよく知り、思い遣り、幸せを届けようとする彼女の接客は、まさにその理念を体現するものです。

 

エルガドの皆さまは朝から晩まで交代をしながら順番に働かれておりますニャ。

そんな皆さまにわたくしができることは 食の癒しをお届けすることですニャ。

そのために、睡眠・食事・休憩。この3つはしっかりとっております。ハンターさまも、お気をつけくださいニャ。

(マスター★1 アズキ)

 

王国騎士や調査隊の拠点であるエルガドは、危険なモンスターの出現情報があればいつでも出動できるよう夜勤の人員もおり、昼夜を通して皆が交代で働く形になっています。茶屋もモチロンそこに合わせて24時間体制となっており、同様に茶屋のメンバーが交代で働いてお店を回しているようです。

 

従業員が疲労していては癒しを届けるも何もありませんから、働き詰めになることがないようアズキ自身も含めてきちんとシフトを組んでいるようです(シフト制なのかどうかは不明ですが)。こういう所にも、サンブレイクのストーリーの要素が散りばめられていますね。そしてストーリー終盤、「深淵の悪魔」の影響で曇天となっているエルガドにおいても、茶屋の存在感と安心感は健在です。

 

不穏な空模様ですニャ…。空を見て、こんなにも不安な気持ちになるなんて…。

…いえ、暗い顔をしていてはダメですニャ。エルガドに、癒しと笑顔を届ける。それがわたくしがめざす茶屋ですニャ。

ささ、おいしいうさ団子を食べて力をつけて、前向きにいきましょうニャ。

(マスター★5シャガルマガラ後 アズキ)

 

上の写真はカウンター端の席なので茶屋の全体が見えづらいですが、エルガドの陽が翳って仄暗い空になっている間も、茶屋の提灯の明かりが本当に温かくて、安心感があるんですよね(↓別角度の写真)。ただ灯りがついているからというのではなくて、そこに座れば茶屋のみんながもてなしてくれるという空間の温もりというか。作中でこのタイミングでしかお目にかかれない光景なのが惜しいところですが、「火」や「日」を機ワードとするライズ-サンブレイクシリーズならではの、ささやかながら素晴らしい視覚的演出だと思います。不安と同様に満ちるエルガドでもアズキのおもてなし精神は健在で、エルガドがアズキたちの茶屋によって、精神的にも支えられていた部分はとても大きかったのではないかな。

 

(マスター★6緊急前 アズキ)

……と、そんな感じでアズキ達の努力の甲斐あって、エルガドでもうさ団子は無事大好評となっているわけですが、他地域への展開が最初から滞りなく進んでいたのかというと、実際はそうでもなかったらしいんですね。というのは、異国の地に出店してうさ団子を売り出すとなった場合に、ひとまず最初は里で既に販売しているメニューのお団子で勝負をすることになるわけですが、里では好評であるうさ団子の味わいが、味覚の違う異国でも必ずしも同様に受け容れられるとは限らないのではないか、という懸念があったのです。

 

オテマエをはじめ茶屋のメンバーは、里の外に茶屋を出店する準備を進める中でこの問題に非常に悩み、里のものと味付けを変えることも一度は考えたということなのですが、ヨモギの一言で、「カムラの里と味付けは変えずに売り出す」ということに決まったのだとか。

 

里の外でうさ団子の店を出すって決まったときニャ。味付けを里と同じにするか 外に合わせるか、とっても悩んだニャ。

でも「この味でこそうさ団子だし、みんなおいしいって言ってくれてるんだから、自信もって出そう!」って、ヨモギがニャ。

その上で、実際に店を出してから 向こうの人の意見も聞いて、違う味もどんどん開発していこう! ってニャ。

もう、ちょっと泣けちゃったニャ。あの子はほんと成長してるニャ。あたし、嬉しいニャ。

(マスター★4 オテマエ)

 

ヨモギちゃん……… 。・゚゚ ‘゜(*/□\*) ‘゜゚゚・。 

 

「カムラの茶屋の看板娘」としての誇りと、うさ団子で皆を元気にするという自分の見つけた道とが、彼女の中に確固たるものとして存在しているという事実にあたしゃ感服しましたよ。作中で明言はされていませんが、オテマエさんもたぶん、ヨモギちゃんが元々はカムラの里ではなくツキトの都の出身で、故郷の滅亡に際してカムラの里に連れられて来たという来歴は知っていると思うんですよね。

 

ツキトの都に殉じた彼女の肉親の形見であるところのヨモギが、まさに生きるということによってその遺志を受け継ぎ、そして誰にも負けないくらいカムラの里とうさ団子への愛情を持った、元気で一生懸命な子に育ったという事実が……まあ、書いていて段々私も泣きそうになってきたのでこの辺にしましょう……。こういう話はだいぶ前に書いた、カゲロウとタドリとヨモギの記事でたっぷりしているので続き(?)はそちらで(以下リンク)。

 

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で、そういうわけでエルガドでも、カムラの里の本家本元の味そのままにうさ団子は販売されることになりました。

 

ハンターさま、いらっしゃいませニャ。エルガドでのうさ団子のお味はいかがでしょうかニャ?

気候や環境が変わると  うさ団子のお餅の状態や焼き加減が 微妙に変わってまいりますニャ。

カムラの里の味となるべく変わりないよう 細心の注意とこだわりをもって うさ団子を焼き上げ、作っておりますニャ。

(エルガド到着直後 アズキ)

 

山あいのカムラの里と海辺のエルガドでは、気温やら湿度やら、諸々の気候もだいぶ違ってくるでしょうから、それでも味が変わることのないようにするためには、調理工程にも繊細な調整が必要のハズ。カムラの職人としての誇りとこだわりが感じられますね。それからエルガドの茶屋のうさ団子も、使用している材料はほとんどがカムラの里のものとなっておりまして、輸送船でアズキ達のもとへ沢山の米や野菜を送っているのだそうです。

 

向こうにも茶屋ができてるんだろ? ヨモギちゃんとオテマエさん、茶屋の子たちが一生懸命準備してたんだよ。

もちろん、ウチの野菜も提供してるわよ! あっちの団子屋も、正真正銘 里の団子屋の味さ。

向こうの人たちにも評判がいいって? そりゃそうさ! 里のうさ団子はいっちばんおいしいに決まってるもの!

(マスター★3 ワカナ)

 

うさ団子の店は、里の外にもいくつかあるが ほとんど、ウチの米を使ってるんだ。
びっくりしたか? そう、なかなかの量なんだよ。

もちろん、エルガドにも大量に送ってるんだぞ。まあ、カムラの里で使うほど多いわけじゃないけどな。

里ではさ、毎日食う米に、うさ団子に、おにぎりに、って 特に使用頻度が高いからな。

それに… 里には、里長とヒノエがいる。…どれだけ用意しても、足りないんだ。

(マスター★3 センナリ)

 

センナリの最後の途方もない嘆きはいったん触れないでおくとして、エルガドでも狩りに大切なカムラのうさ団子が食べられるのは、遠くカムラの里の仲間の尽力のおかげでもあるわけです。エルガドにしても里外の他の茶屋にしても、カムラから輸送するよりも現地で材料を調達できた方がよいのではないか、と思わないでもありませんが、うさ団子の製法はその発祥であるカムラの里で獲れるお米や野菜と表裏一体であり、土地が変われば獲れる穀物や野菜の種類も違いますから、それらがカムラ秘伝の製法と相性がよいとは限らないんですよね。

 

気候や諸々の環境がカムラの里地域に近く、同じ食材を栽培できる土地であったとしても、一から土地を開墾し、作物を守りながら育てていく……というのは容易ならざることで、始めても早期にリターンが得られるような方策でもなく、そもそも許可が下りるとも限りません。ことエルガドのようなガチガチの新造拠点であれば、なおのことそうした余裕はない(少なくともすぐにそれを行うことはできない)というもの。

 

それに、うさ団子の味と栄養を支えるのはカムラの里の食材でなくてはならない、という茶屋の仲間たちの職人としての誇りや矜持もあるでしょうから、そうなるとやはり今できる最善策は、カムラの里から各地に材料を輸送する、ということになるわけです。むろん、里の資源も決して無限ではありませんし、輸送のための行程も決して楽なものではありませんから、そこをうまくやりくりしている里の皆さんには頭が下がります。カムラの里の仲間同士が海を隔てた所にいても、自分たちの作るうさ団子への絶対の自信を共有し、お団子を手に取ってくれる人たちに喜んでもらうために協力し合っている感じがいいよね。

 

それに、エルガドで実際に調査に赴くハンターや騎士たちだけでなく、こうした生活の基盤の部分でも、王国と里が連携し合う形になっているのも非常に感慨深い話。

 

○○さん、聞いたよ。エルガドの近くに恐ろしいモンスターが現れたんだって?

この里も、百竜夜行ではずいぶん苦労してるからね。そういう話を聞くと、なんだかゾッとするよ。

私たちに何かできることはあるかねぇ? 足りないものを送る、とか…。ほら、困ったときはお互い様だしさ。

もしなにかあれば 里の誰でもいいから、いつでも言うんだよ。みんな助けになるからさ。

(マスター★4 ワカナ)

 

こうした惜しみない協力体制も、ワカナの言うように、王国とカムラの里がお互い、モンスターのもたらす災禍に被害を受けてきた長い歴史を持つ、という背景を共有し、共鳴(古龍的なアレではなく)するからこそのものなのかもしれませんね。

 

ちなみにワカナは王国の人たちに対しても、身体の健康を心配してか、自分の店の野菜を主人公に届けてもらおうとするシーンがあったりします。

 

あら、おかえり○○さん! 元気にやってるかい? 向こうの食事はどうだい?

…ちょっと気になってたんだけどさ、王国の人たちって何を食べてるんだい? やっぱりお肉が多いのかい?

お肉もいいけど野菜も食べるんだよ。そうだ! お世話になってる皆さんに、ウチのお野菜持ってお行きよ!

何人分くらいあればいいんだい? まあ、とりあえず8箱ほど持ってお行き! …足りないかしら。10箱? 20箱?

(マスター★2 ワカナ)

 

いや待て待て待て。気持ちはとてもありがたいけれど、さすがに20箱は多いってワカナさん。ワカナさんのところのお野菜はいずれも美味しいですから、エルガドの皆に喜んでもらえることは確実だと思いますが、野菜が足りていなさそうな人にどっさり野菜を贈ろうとするこの展開、カムラの里の日ごろの珍風景(?)としてよく知られている、野菜が苦手なツリキにワカナが野菜をたんまりプレゼントする流れとまったく一緒なんですよね。まさか王国の人たちにもやるとは……。

 

八百屋を営むワカナにとっては、身体を心配することと野菜を(大量に)渡すこととは無意識においてほぼイコールで繋がっているということなのだろうか……。まぁ、この何箱にもおよぶ野菜を主人公が実際に持って行ったかどうかはともかくとしても、彼女の店の野菜は間違いなくエルガドでの狩りをも支えていますから、やはり健康の源には感謝しなければなりませんね。

 

↑輸送船でカムラの里から送られてきた品々(カムラは手裏剣の紋様)を見てみると、里のお米や青果の姿もバッチリ存在しています。これがエルガドのうさ団子になるのですね。

↑ちなみにうさ団子とあまり関係はありませんが、傘屋のヒナミさんの弟さんが作っている和傘も交易品としてバッチリここに。

さて、そんな感じで手間暇をかけて作られるカムラ秘伝のうさ団子は、エルガドで多くの人たちに愛されています。良いタイミングですから、ここで冒頭で申し上げたように、うさ団子についてのエルガドの仲間たちのコメントを取りあげていきましょうか。

 

……うさ団子はすごい料理だ。働く者のために最適化されている。

立ったまま、移動しながらでも問題なく食べることができ 味付けも外側から容易に可能だ。

生地に様々なものを練り込むことで 必要な栄養も摂取することができる。……カムラの里の料理は最新鋭だな。

(マスター★4 ガレアス)

 

ガレアスがうさ団子について大真面目に話してるだけでなんでこんなにおもしろいんだろう。何はともあれ、提督から直々のお墨付きを頂けるのは光栄ですね。

 

○○様、質問があります。うさ団子について、どうお考えですか?

おいしくて、腹持ちがよく、色味もいい。なるほど、貴重なご意見に感謝します。

いえ、特に意味はありません。私の所感と比較をしたかったのです。私も同意です。…お腹が空いてきました…。

(マスター★5 ルーチカ)

 

ルーチカさん、たまに砦の上の方で、大穴(サン)の方の風景を眺めながらうさ団子食べてますよね。彼女は実はけっこう大食いという話があり(フカシギ談)、さすがにあのヒノエほど大量に食べるわけではないようですが、食べるのが大好きなのだそうな。うさ団子食べてるときも、仁王立ちしながらお団子を口いっぱいに頬張り、串を勢いよく横一線に引くという良い食べっぷりなんですよこの人。ただし本人は自分が大食いであることを人に知られるのが恥ずかしいらしく、あまり公にはしていないようです。

 

うさ団子のことを話す台詞でも、「うさ団子って良いですよね」といきなり言うのではなく主人公に質問というワンクッションを挟んでくるのも、主人公とうさ団子トークしたくてたまらないけど(?)、かといって自分から食事の話をぐいぐい切り出すのもなんか恥ずかしいから、みたいな理由なのでしょうか。結局最後にお腹すいちゃってますけどね。かわいい。

 

…ここだけの話なんだけどよ…。ここに立ってるとな、周囲から…。猛烈に、腹の減る匂いがするんだよ…。

常にうまそうな匂いと戦ってるんだ。俺ほどの精神力がなければ、こんなの正気じゃいられねぇよ。

そりゃあ飯のときは食うが…。どっかの赤いのと黒いのみたいに 団子食べ続けてるわけにもいかねぇしな。

まさか、この年になって こんな苦行を受けることになるとは思ってもなかったぜ…くっ…。

(マスター★4 アルロー)

 

続いてはアルロー教官。彼は普段立っている場所が場所だけに、茶屋のうさ団子の美味しそうな匂いの誘惑に日々葛藤しているようです。アルロー教官は王国騎士団の職務のみならず一般のハンターの闘技大会の受付も担当しているでしょうから、チッチェ姫の護衛も兼ねてクエストカウンター付近にいる必要がある……という事情は分かるんですが、それにしても少し場所を変えるくらいは全然良いような気がするんですがどうなんでしょうか。

 

冬のこたつから温かくて出られないのと同様、良い匂いの誘惑で動けないみたいなことなのか、それとも場所を変えたことによって「茶屋が近くにあってお腹がすいちゃうからなのかな?」と周囲に思われるのが恥ずかしいから意地で動かないのか。うーん……なんかアルローに関してはどっちもありそう……。まあいずれにしても場所の話でいえば、茶屋からの距離がアルローとあまり変わらないチッチェ姫はずっとあそこの受付で顔色一つ変えずに一生懸命仕事に励んでいるのですから……。

 

そんなアルロー教官、じつは甘党なのではないかと匂わせる台詞がありまして。

 

うさ団子っていうのは、素晴らしい食いモンだな。エルガドへ広めてくれたアズキさんに頭が上がらねえよ。

砂糖がまぶしてあったり、蜜が練りこんであったり…種類も豊富で、うさ団子目当てでクエストが楽しみになっちまうくらいだ。

…甘い団子が好きなのか、だって? ばっ…! そ、そんなわけねぇだろ! 例えたのが、偶然甘い団子だっただけだ!

(マスター★5 アルロー)

 

これは甘党ですね(確信)。しかも砂糖とかとかが好きということで、かなりしっかりと甘党です。否定の仕方が動揺しすぎていてあまりにもわかりやすすぎる。自分のキャラに合わないからって、甘いもの好きでも何も恥じることはないですよ教官。いや~お茶目ですね。

 

私ね、あま~いうさ団子の差し入れをよくもらえるのっ♪ うさ団子おいしいし、大好きなんだけど…。
本当はね、激辛のお団子が 大大大だ~い好きなんだっ♪ えへっ♪

口の中で、辛さと私が熱い戦いを繰り広げるの…! 勝利した時の充実感が、たまらないんだ♪

(マスター★3 ラパーチェ)

 

そんなアルロー教官と対極をゆくのが特命騎士のラパーチェ。彼女は大の激辛好きで、うさ団子も激辛を注文しているようです。ライズでのホットドリンク廃止と共にリストラされてしまったアイテム、トウガラシの存在がここにしっかりと確認された模様。激辛というのは元の茶屋のメニューにはおそらくなかったでしょうから、ラパーチェのリクエストを受けてアズキが特製のものを作ったんでしょうね。超辛党の舌をも満足させるアズキ姉さん、さすがです。

 

なんだ? 貴様、エルガドじゃあ見ねえ顔だな。
なら、この俺様が最強のハンターとして新顔に一つ、いいことを教えてやる。

まだ知らねえだろうけどな、この団子ってやつ…どえらくウマいッ!

最近じゃあ、こいつを食いたくて クエストを受けてるようなモンだぜ。…なんてな! ドハハハハ!

(エルガド到着直後 赤鬼)

 

そしてエルガドでうさ団子といえばやはりこの人を忘れてはいけません。ヘルブラザースの片割れである赤鬼さん。今のところ、とてつもない実力を秘めている…はずの彼らを盟勇として連れて行くことはできず、彼らの狩猟の腕前を拝見すること叶わぬまま、ただただ赤鬼が団子を食べているところを眺める形になっています。うさ団子を気に入ってもらえているのは嬉しいことですが、エストに行っているのか行っていないのかわからない彼のお腹周りや血糖値が気になるところ。元気いっぱいな王国騎士のジェイを気に入っているようで、たまにうさ団子大食い対決してます。

 

(赤鬼との大食い対決で完敗するジェイくん)

(しかしながら戦いの中で芽生えた友情。みんななかよしです)

そして忘れてはいけないのが、エルガドで直接プレイヤーが話しかけられる人物ではないのですが、エルガドのロッコ輸送隊の皆さんです。彼らもまた、エルガドの茶屋の常連さんとなっています。

 

 

この写真だと微妙にわかりにくいのですが、茶屋とトロッコの線路は裏で接していまして、輸送隊のトロッコが茶屋のところで止まると、彼らはお団子を注文しまして、そして店舗の中でお団子を焼いている店員(写真左下)が、トロッコ隊の人たちの手元に向かって寸分の狂いもなく正確にうさ団子を投げ渡すんですね。彼女らの他に、カムラの里のヨモギちゃんなども、お団子を作る時にも縦に並んだお団子3つを綺麗に貫くように串を投げるという荒業を普段からやってのけていますが、ひょっとすると茶屋の人たちは皆、何らかのガンナー的な訓練を密かに積んでいるのでしょうか……?

 

ちなみにこのトロッコ輸送隊の人たちは、プレイヤーがうさ団子を注文した際に流れるムービーで、お団子の材料を運んでくれる人たちでもあります。

 

(※ちなみに2枚目の右下でトロッコを発進させているのはトロッコ隊の人ではなく、船乗りのジレッタです。ジレッタはプレイヤーが話しかけることができるキャラですね)

このムービーをよく見ると、注文と同時にアズキの合図で奥の船の中から注文されたお団子の生地の塊を取り出してきて、それをトロッコで直接茶屋に届けるという感じになっているんですよね。ここがエルガド茶屋の運営のすごいところでして、エルガドの茶屋は店舗を構えている場所的にお団子の生地をしまっておくスペースはありませんし、比較的狭めの敷地にさまざまな設備やお店が機能的に並んでいるエルガドのどこかに、茶屋のための倉庫を新しく建造するという余裕もありません。

そこで、仕込みの際にあらかじめメニューにあるお団子の生地を一通り作っておいて、それを冷暗所である船の中の倉庫に保管しておくことによって、エルガドのスペースを占拠することなく、かつ注文後スムーズにお団子を提供することができるという体勢になっているわけなんですね。これは賢い! そして、港に停泊している船の中を保管庫として活用するという発想が、これまた港町らしくてオシャレじゃありませんか。

 

ちなみに、このクリップを撮った時に筆者は「射撃術/暴れ撃ち/短期催眠術」を注文したのですが、3枚目の写真で上から順に緑色、白色、空色と並んでいるように、プレイヤーがその時々で実際に注文した内容が、そのままムービーのお団子の生地にも反映されるという仕様になっています(記事冒頭のサムネ写真も同様)。これはライズ時代のカムラの里の茶屋から引き続きの仕様ですが、相変わらず作り込みが細かいですね。製作陣のこだわりを感じます。

 

それから、エルガドの人たちだけではなく、エルガドを訪れるカムラの里の人たちにも、アズキの茶屋のうさ団子は大人気です。

 

おかえりなさいませ、○○さん。

うふふ、驚かせてしまいましたか? ヒノエが、エルガドに来ましたよ。

こちらはとても賑やかなところですね。見たことのないものがたくさんあって ヒノエもウキウキしています。

せっかくですから、お買い物してきますね。まずは…船旅で少しおなかが空いたので うさ団子を買いに行ってきます。

(マスター★1ヨツミワドウ後 ヒノエ)

 

うさ団子といえばまずはこの人。詳しいことはまたいずれヒノエの記事で取り上げますが、ヒノエのエルガド旅行はいかにうさ団子を維持するかということに全てが懸かっておりまして、まず里を発つ前に船の中で食べるためのうさ団子を購入し(60本ほど)、エルガドに着いたらアズキの茶屋でお団子を購入して食べ、帰りはまた帰りの便で食べるためのうさ団子をエルガドで購入(おそらく同様に60本ほど)、で里に着いたらまた別腹で、里の茶屋でうさ団子を買って食べるというスケジュール(?)になっています。

 

恐らくですが、この世界の船旅の「距離」ないし「時間距離」は、出発から到着までにヒノエがうさ団子何本必要かという「本」という単位に置き換えられるものと考えてよいのかもしれません。イブシマキヒコの共鳴ですら最終的にはヒノエの食欲を抑えるには至りませんでしたから、多少のアクシデントがあってもヒノエの食欲が減退することはそうそうないと思いますし……。

 

ヒノエさん、マジで胃袋どうなってるの……まぁ、アズキさんの茶屋を楽しんでいるようなら何よりですが。

 

○○殿は、えるがどでもうさ団子を食べておられますかな?

それがしも、えるがどへ行った際は 茶屋でうさ団子をいただくことにしております。

離れた地でもおいしいうさ団子を食べられるのは、ヨモギ殿を始めとした茶屋の方々の努力あってのこと。素晴らしいですな。

唯一の難点は… 一口食べると里の情景が思い浮かび…。

帰りは、ずいぶんと足早になってしまうのですよ。ふふ。

(マスター★3 カゲロウ)

 

続いてはカゲロウさん。彼も行商でエルガドを訪れることがあり、その際にはアズキさんの茶屋でうさ団子を楽しんでいるようです。カゲロウにとっての第二の故郷・カムラの里への愛情が窺える、ほのぼのとした会話……であると共に、ヨモギに対してその後見人である彼が抱いている、親バカのような何かを感じられる会話でもあります。実際にヨモギが大活躍しているのは事実なので、彼の親バカは過大評価でも何でもなく正しいのですが、それにしてもなんかすごいんですよね……ヨモギ愛が。まあ、彼にとってはヨモギはかつての主君の形見であり、今の彼にとっての生きる意味そのものであるような存在ですから、自然とそうなるのかもしれませんね。カゲロウらしくて良いと思います。

 

ヨモギで思い出しましたが、うさ団子新味発明王ヨモギに負けず劣らず、エルガドのアズキさんも新作の開発にはとても熱心。ヨモギといえば、柔軟な発想で日々新作うさ団子の製作に取り組む研究家で、しばしば奇想天外な材料や製法を試そうとすることでよく知られていますが、アズキの発言の随所にも、そこはかとなくヨモギちゃんイズムを感じさせるところがありまして……。

 

ハンターさま、フィオレーネさまのお薬はできそうですかニャ…? …よかったニャ、安心しましたニャ。

ど、毒を薬に…? ニャるほど、そういう使い方もできるのですニャ…薬とは、奥深いものですニャ…。

では、毒をうさ団子に…。いえ、冗談ですニャ。さすがにそれはやめておきますニャ。うふふ。

(マスター★4エスピナス後 アズキ)

 

タドリがエスピナスの毒をフィオレーネに飲ませる薬に使用したという話を聞き、まさかのうさ団子にもを入れようとするアズキ。さすがに本人も冗談だとは言っていますが、冗談でもそれを思いついてしまうあたりが流石というか何というか。……いやまあ確かに、ヨモギやオテマエも薬膳の勉強をしていたような描写が以前ありましたし、薬効成分があるうさ団子の需要は高いとは思うのですが、だとしてもうさ団子に毒というのはあんまり……。

 

それにしても、普段はおしとやかで上品な人が、たまに「うふふ」と微笑みながらちょっとアブない感じを出してくる時って、どうしてこんなにドキドキしてしまうんでしょうか……。

 

キュリア…でしたかニャ。あまり好きにはなれない見た目ですニャ…。

なにか新作うさ団子に活かせたりは…。うーん…見た目…? 味…? 匂い…? うニャニャニャ…。

…どうがんばっても難しいですニャ…。なんでもかんでも、うさ団子にすればよいというものでもないですしニャ。

(マスター★3イソネミクニ亜種後 アズキ)

 

続いて、バハリが捕まえてきたキュリアを見た後のアズキの反応。どうにかこうにかしてキュリアの要素を新作うさ団子に活かそうとしていますが、なかなか良いアイデアは思いつかなかったようです。何でもかんでもうさ団子にすればいいというわけではない、というのはアズキ本人の言う通りですが、それでも何かないかと考えてしまうのは職人のサガというやつなのでしょうか。まあとにかく、間違ってもキュリアの乾燥粉末をうさ団子に練りこもうとか言い出さなくて私は本当に安心しました。ホントに。コオロギせんべいがあるのだからキュリア団子もいけるやろ! とかいうノリで作ってはいけないやつだと思うので……(虫の話が苦手な人ゴメンなさい)。

 

さて、そんな感じでうさ団子のフロンティアを突き進むアズキさんですが、彼女の今後の展望としては、エルガドでやりたいことがひと段落したら、いずれは更に他の場所にもお店を展開したいと考えているようです。

 

ハンターさま、いらっしゃいませ。…ふふ、今ではすっかり常連様のおひとりですニャ。

おとぎ話の悪魔を討伐した王国の英雄が こんなにもうさ団子がお好きだなんて。とてもいい売り文句になりますニャ。

きっと今なら、ほかの場所でもうさ団子のすばらしさを広めていけるような気がしますニャ。

でも、もうしばらくはエルガドにいることにしますニャ。ささ、今日は何にいたしますかニャ?

(マスター★6 アズキ)

 

いずれエルガドの茶屋でアズキの顔が見られなくなるのは寂しいことですが、そうして出会いを別れを繰り返しながら縁を結んでいくのが、旅というもの。うさ団子を色々な地域に広めるという彼女の夢は、どこまでも止まることはありません。アズキの腕前と、行く先々でのお客さんたちとの対話を地道に積み上げていく、超一流のおもてなしの心をもってすれば、どんなところに行ってもうさ団子を通じて食と癒しを皆に与えられるはずです。近い将来、彼女がエルガドを旅立つ日が来たら、その時は笑顔で送り出したいものですね。

 

ところで、アズキがいずれエルガドを離れるということを知って、かなりショックを受けている人が実は1人おりまして。これがまた意外なところなのですが、エルガドのルームサービスさんです。彼はいつも主人公の身の回りを世話を色々と焼いてくれている優しい執事さんのような人なのですが、あろうことか料理だけはまったくできないという、職務上致命的な苦手分野があるんですよね。で、彼は「少しでも料理を上達させて主人公をもてなしたい!」と、料理上手のアズキに密かに料理を教わっていたのだとか。

 

ハンターさまの自室のルームサービスさまが、最近こちらへよくいらっしゃいますニャ。

なんでも、「料理がニガテだけど ハンターさまへ手料理を振る舞いたいのでうまくなりたい」んだそうですニャ。

うふふ、魅力的な方は大変ですニャ。ちょっとずつ上達されていますので、今度食べてあげてくださいニャ。

(マスター★5 アズキ)

 

アズキさんの言葉がなんと温かいことで……。そしてストーリー終盤では、アズキの懇切丁寧なお料理教室と、ルームサービスの勉強熱心な姿勢との甲斐あって、なんと彼は一人前に料理ができるようになりました。ルームサービスはアズキの優しい指導にえらく感銘を受けたらしく、主人公に次のように話してくれます。

 

旦ニャ様、聞いてほしいことがありますニャ。ワタクシ…料理が上達しましたニャ…!

じつはアズキ様に料理を教わっておりまして そのおかげで、お団子に添える汁物も作れるようになりましたニャ。

アズキ様は、まったく料理ができないポンコツのワタクシにも優しくしてくれて 本当に…ステキな方ですニャ…。

…ハッ! ち、ちがうのニャ。ステキな方だなというだけで、深い意味は! 旦ニャ様! お顔がニヤけているニャー!

(マスター★6 ルームサービス)

 

ルームサービスはアズキから料理を教わる中で、彼女に対して仄かな憧れの気持ちが芽生えたらしいご様子。自分の弱みを広い心で受けとめてくれた相手を、とても魅力的に感じる気持ちはよくわかります。…というかこのライズ主人公も、アルロー教官に甘い団子が好きなのかと直球の質問をしてみたり、ルームサービスにアズキへの想いを聞いてみたりと、なんかこう意外と他人のパーソナルなことに興味津々なところがありますよね。まあ、各キャラクターの人となりを浮き立たせるための都合でそういう会話の流れにする必要があるから、と言われればそれ以上も以下もないのですが……。

 

で、ルームサービスも、アズキがいずれエルガドを離れて新天地に旅立つつもりであるということをある日の折に話されたようで、当然ながらたいそうショックを受けることになります。その時の彼の反応について、アズキも何かルームサービスの気持ちについて、思うところがあったようなのですが……そのコメントがこちら。

 

この前、ルームサービスさまとお話し中に エルガド以外にもうさ団子を広めたいというお話をしたんですニャ。

そうしたら、とても悲しそうな顔をされていて…。わたくし、全然気づきませんでしたニャ。

ルームサービスさま……。そんなにも、そんなにも……! うさ団子をお好きだったニャんて!

だからわたくしのところに何度もお料理を教わりに来ていたのですね。次回はうさ団子のつくり方をお教えしますニャ。

(マスター★6 アズキ)

 

違うんだ……違うんだアズキさん! うーんもどかしい、なんてもどかしいのでしょう! 伝わらないこの気持ち。いや私の気持ちではなくルームサービスの気持ちなのですが。アズキはルームサービスが自分を慕ってくれるのが「うさ団子が好きだから」だと思っているようで、アズキが特段そういう方面に鈍いというわけではなさそうなのですが、結果的に2人の気持ちは絶妙にすれ違う形に。

 

とはいえ、憧れのアズキが直々にうさ団子の作り方を教えてくれるというのは、ルームサービスにとってはまたとない嬉しい機会でもあるハズ。彼女はもうしばらくはエルガドで仕事をするようですから、ゆっくりと色々なことを話す時間はまだまだあります。いずれアズキが旅立つときに、ルームサービスが想いを伝えるのか、あるいはそれを心の内に秘めて彼女の歩む道を応援しようとするのか、2人の今後が楽しみですね。

 

それから、これは次回作以降の話ということになりますが、アズキを筆頭にカムラの里からうさ団子を各地に広めていく職人が出てきているということは、今後のモンハン作品でも、食事システムとしてうさ団子が採用される可能性があるということにもなるでしょうか。色々なお団子を組み合わせてスキルセットを考えるというのはゲーム的にも明快かつ面白いものですし、私たちの世界で商品化して販売するとしてもキャッチーで親しみやすいですから、毎作品というわけにはいかないとしても、今後もうさ団子が続投していく未来は大いにありそうですね。いずれにしても、これからもずっと続いていくであろうアズキの旅を、ぜひ応援していきたいものです。

 

2.カムラの茶屋も健在です

 

アズキのお話はいったんこの辺でまとめとしておきまして、続いてはカムラの里の茶屋のお話。サンブレイクでもカムラの茶屋は相変わらず健在で、ライズからお馴染みの茶屋メンバーの活躍のめざましい日々が続いています。

 

……が、実は主人公の旅立ちの時期と前後して、里の茶屋ではちょっとした事件(?)が起きておりまして。うさ団子を毎日数十本ほど買って食べているほどの常連で知られるあのヒノエさんが、実はいっとき受付嬢の仕事から、うさ団子職人に転身しようとしたことがあったのですが、その計画はある理由で早々に頓挫してしまったらしく……。

 

じつは私、受付嬢を辞めてうさ団子を作る人になろうとしたことがあるんですよ。

ヨモギちゃんたちにうさ団子の作り方を教えてもらって…もちろん本家には遠く及ばないものの、結構うまくできたんです。

でも不思議なことに、完成した瞬間、つい手が、自然と……お口の方に。…はい。全部ひとりで食べちゃいました。

茶屋の皆さんは毎日、自分で食べたい気持ちをぐっとこらえて、私たちの分を作ってくださっているんですね。

皆さんのおかげで、今日もおいしいうさ団子が食べられます。ヒノエは、感謝の気持ちでいっぱいです。

(エルガド出立前 ヒノエ)

 

前にヒノエさんが、うさ団子を作る人になりたいって言ってくれたことがあったんだ。

オテマエさんと私とで教えたんだけど、さすがヒノエさん、呑み込み早くてすぐ作れるようになって。

…でも、作った先から全部食べちゃうの。あっという間に作って、あっという間に食べちゃうの。全部。ほんとに、全部。

ついには材料がなくなっちゃって…。オテマエさん、「ヒノエさんはうさ団子作るの禁止ニャー!」って。

…ヒノエさんにはずっと いいお客さんでいてもらわないとね。うん。

(エルガド出立前 ヨモギ

 

あぁ、うん……。なんというか、典型的な「知ってた」ってやつですよね。お団子を作ったそばから自分で次々と食べ尽くしていく異様な光景は、あのオテマエさんをして空いた口が塞がらないというほどに茶屋の皆を唖然とさせる結果に。案の定オテマエさんからはすぐに、「頼むからうさ団子職人になるのはやめてくれ」と制止されてしまいました。

 

まあ、それでいてヒノエも、若干ショックを受けている感じではありそうなものの、「自分の食欲に我ながらちょっと引いた」みたいに落ち込んでいる様子は特になく、「自分で食べたい気持ちをぐっとこらえていつもお団子を作ってくださっている皆さんはすごいです…!」とほんわかした感想を残しているあたりが、なんともヒノエらしいというか。茶屋のみんながいつも「自分で食べたい気持ちをぐっとこらえて」いるのかどうかはすこぶる微妙なところではありますが。ヒノエさんの食欲に対する感性は独特です。

 

そんなヒノエさん、主人公がエルガドを旅立ってからというもの、うさ団子を買う本数がいつもより増えているみたいです。

 

○○さん、おかえり! 元気そうでよかった~!

ちょっとだけ心配してたんだ。ちょっとだけね。

ヒノエさんも心配してたよ。だって、いつもよりもうさ団子 たくさん食べてたもん。

○○さんのことを考えながら無心でうさ団子を食べてると、本数が増えちゃうらしいって、ミノトさんが。

茶屋としてはありがたい限りだけど… 今後は、ヒノエさんのおなかが心配になっちゃうよね。

(マスター★2 ヨモギ) 

 

なんかそういう話を聞くと、少し照れてしまうというか、切ない気持ちになるといいますか……。それにしても、ヒノエがうさ団子の食べる本数は元から多いのにも関わらず、よく量が増えているとかわかりますね。それだけヨモギが常連さんのことをよく把握していること……と同時に、ミノトの姉に対するすさまじい観察力とがよくわかります。というか本当はたぶんめちゃくちゃ心配してくれていたでしょうのに、気丈に振る舞って「ちょっとだけね」って念押しするヨモギちゃんほんとかわいいなぁ…。

 

ちなみに、ヒノエがたくさんうさ団子を買っていることは、思わぬ方向に影響をもたらしていたりします。

 

ミハバさんがよく、オトモたちにうさ団子を差し入れてくれるんだ。ヒノエさんに見とれて買いすぎちゃった分みたい。

ヒノエさん、たくさん買うもんね。同じものをください、なんて言っちゃったら すごい量になるよね…。

でも、そのおかげで オトモたちはみんな ミハバさんのことが大好きだよ。

ボクも、もしお兄ちゃんがいたら こんな感じかなって思ったりするんだ。

あ…その場合って、ミハバさんもおじいちゃんの孫になっちゃうのか。それは…ちょっとおかしいかもね。アハハ。

(マスター★5 イオリ)

 

なにやってんのミハバ……。いくらヒノエに憧れているからとはいえ、彼女に見とれて団子を数十本単位で買いすぎるというのはさすがにどうなんでしょうか。ヨモギもミハバがそんなに大食いキャラではないことは知っているでしょうから止めてあげればいいのでは、と思うのですが、ミハバが軽く暴走してしまって仕方がないからという感じだったんでしょうね……。

 

……といいつつ、実はミハバのこの行動には別の解釈もありまして。この話をしてくれているイオリですが、ライズの物語以来、オトモガルクが苦手だった祖父のハモンと少しずつですが距離を縮めておりまして。以前はオトモ窓口の仕事をあまり良く思ってくれていなかったハモンが、自分や自分の両親の仕事を認めてくれるような雰囲気を見せることが多くなったと言います。

 

で、そうなった時に、ハモンの弟子である自分がオトモ達とすすんで接点を持つことによって、間接的にハモンとオトモ達の接点をも増えてくれたらいいな、と考えて、ミハバが差し入れをしている可能性はありそうなんですよね。そして、その密かな狙いをハモンやイオリにわざとらしい配慮だと思われないようにするために、表面上は「ヒノエさんに見とれて買い過ぎた」というフリをしてカモフラージュしているのではないか……という説です。

 

うーん……なんかこう、やっぱり私は考えすぎでしょうか。実際ミハバは思いやりがあって熱い男なので、可能性は0ではないと思うのですが、いかんせん彼の普段の素行のせいで、表択である「ヒノエに見とれてしまいナチュラルに団子を買い過ぎた」の線が普通に強すぎるため、いまいち確信が持てない仮説なんですよね。まあ、その辺の真相はミハバのみぞ知るということで。

 

それからミハバはともかくとして、ヒノエさんの大量買いの影響は、とうとうカムラの里の茶屋の従業員たちにも及んでいます。どういうことかといいますと、里の外で活躍する主人公を労わろうとして、皆がうさ団子を食べてもらおうとしてくれるのは非常に嬉しいのですが、その主人公に食べさせようとする団子の量の感覚がだんだんおかしくなってきてるんですよね。

 

(エルガド出立前 シラタマ

(エルガド出立前 キナコ)

旅立ちの前に景気づけに10本! えーっとぉ……出発前に里で食べる分と、船旅の間に食べる分を併せた本数ということであれば、ギリギリ妥当な量……なのでしょうか? 1本でも相当ボリュームがありますから、10本ともなればかなりの量ですよね。

 

しかし、このシラタマの台詞はまだ序の口。問題は次のヨモギちゃんです。

 

○○さん、おかえり! いらっしゃい!

せっかく帰ってきたんだし うさ団子、食べて食べて! ちゃちゃっと50本くらい作っちゃうから!

…あっ、ゴメン。さすがに50本は多いよね。狩りの前におなかぱんぱんになっちゃう。

私たち、ヒノエさんが毎日 何十本も食べてるのを見てるから、ちょっと感覚がおかしくなってるかも…。

○○さんは気にせず 普通に食べていって! 30本くらいでいい?

(マスター★5 ヨモギ

 

いや待て待て待て。ヒノエの5分の3だから少ない」理論はさすがに無理があるよヨモギちゃん。危うく主人公の胃腸が大変なことになるところでした。せっかく里帰りをしてヨモギちゃんの作ったうさ団子を食べられるのですから、適正量で美味しくいただきたいところです。

 

サンブレイクに入ってからも、ヨモギちゃんは相も変わらず、その柔軟かつ大胆な発想力で新作うさ団子の開発に勤しんでいます。

 

ヒノエさんとミノトさんが エルガドに行った話をたくさん聞かせてくれるんだ。

すっごく楽しそうだった! 私もちょっと行ってみたくなっちゃった。今度お願いしてみようかな?

んー…やっぱり、まだいいや! なぜならば、いま私は、うさ団子の新味を開発することに夢中だから!

誰も食べたことがない衝撃の新味で、里のみんなをびっくりさせるんだ! それまでは 里の外に行ってる場合じゃないもんね!

まったくの新しい挑戦だから 全然いつできるかもわかんないけど、私、がんばっちゃうよ~!

(マスター★3 ヨモギ

 

ヒノエ達からエルガドの話を聞いて、里の外のことに興味は有れど、「今はそれよりもうさ団子!」とブレません。以下、サンブレイク以降のヨモギの新作うさ団子アイデアをご紹介していきましょう。

 

ハモンさんのからくり、すごいよね! 武器にも、からくりのしくみが使われてるものが結構あるんだって!

たしかに、私の使ってるヘビィボウガンも からくりっぽいとこあるよね! こう、ガチャンガチョン! ドーン! って!

「学んだことは何ひとつ無駄にならない」「思わぬものが活きることがある」って ハモンさん言ってたけど…

へビィボウガンのどっかーん! って感じ、うさ団子に取り入れられないかな…。口に入れたときに、衝撃がくる、みたいな。

アレとアレ入れて、アレも混ぜて こう、バーンってはじけるみたいな…。よーし、ちょっと試してみよっと!

(マスター★2 ヨモギ

 

口に入れたときに物理的な衝撃が発生するという、もはや食感というカテゴリを超越した何かをうさ団子に取り入れようとしているヨモギちゃん。銃弾系のうさ団子でいうと、ボウガン使い御用達の「おだんご暴れ撃ち」が発動するお団子、「あばれ豆大福」というものが既にメニューにあるのですが、新作のヘビィボウガン団子もその系譜になるでしょうか。

 

あるいは発明王ヨモギですから、それとは全く新しいお団子になるかもしれません。食べる人のお口の中に届いた瞬間ドッカーンですから、ヘビィボウガンが得意とする徹甲榴弾などは特にイメージにマッチしそうな気がしますが……徹甲榴団子とか? 

 

あっ、○○さん ちょうどいいところに! 今ね、新しいうさ団子の味を考えてたんだ。

○○さん、なにかいい案ないかなぁ? ほら、エルガドで食べてるものとか。

…そういえば、王国の食べ物って どんな感じなんだろ? 味付けとか。

なんだかすっごく気になってきちゃった。ロンディーネさんにも聞いてみよっと!

(マスター★3 ヨモギ

 

続いて、王国の食べ物をうさ団子に取り入れようとするヨモギちゃん。王国騎士であるロンディーネは、主人公を招いてのエルガドでの王域生物の調査が本格的に始まって以降も、カムラ地域への王域生物の影響を調べるという管轄となっていて、引き続きカムラの里に多く滞在しています。彼女であればエルガドはもちろんのこと、そこから更に遠く離れたところにある、主人公も足を運んだことがない王都の食文化や流行も知っているでしょうから、もし新作の王国コラボうさ団子ができた暁にはぜひ頂きたいところです。

 

で、そんな感じで新商品のアイデアを日々考えているヨモギは、ある日飴屋のコミツちゃんから売り物についての相談を受けることになります。コミツにとってはヨモギは、自分がりんご飴のお店を始めるときに商売のいろはを教えてくれた、頼れるお姉ちゃんのような存在。今回コミツはりんご飴のバリエーション作りについて、柔軟な発想が大得意なヨモギに案を一緒に考えてもらいたいようです。

 

コミツ、りんご飴をもっともっとたくさんの人に食べてもらいたいの。里の外の人にも、いっぱい。

でも、りんご飴はうさ団子みたいに狩りではお役立ちしないし、どうしたらいいかなって。

…りんご飴も、うさ団子みたいに もっといろんな種類があったら楽しいかな?

ヨモギおねえちゃんに相談してみようかな。もし、あたらしいりんご飴ができたら ○○さんにも食べてほしいな。

(マスター★4 コミツ)

 

頼りにされてますね~ヨモギちゃん。この相談を受けたヨモギは、さっそく様々なアイデアを編み出しています。

 

「りんご飴も、うさ団子みたいに いろんな種類を作ってみたい」って コミツちゃんに相談されたの。

たしかに、りんごだけじゃなくて 別のものを飴にしてもいいし、いっそ赤以外の色にするとかも…。

今まで考えたことなかったけど いろいろできそうで、おもしろいね! なんか、うさ団子にも活かせそう!

……あっ、いいこと思いついた。うさ団子を飴で包んだ「うさ団子飴」とか、どうかな。

ん~…うさ団子と飴の温度が全然違うから難しいかなぁ? …ううん、まずは挑戦してみないとね!

(マスター★4 ヨモギ

 

さすがお団子の概念を根柢から覆すことに定評のあるヨモギ先生、りんご飴にも斬新な変革を持ち込もうとしています。そしてその過程で、コミツのりんご飴をヒントに「うさ団子を飴でコーティングする」という斬新すぎるアイデアを思いついたご様子。本人も言っているようになかなか実現の難しそうなメニューではありそうですが、一見ムリそうなことでもすぐ諦めずに挑戦してみる姿勢は、彼女のかわいい後輩であるコミツにも良い影響を与えてくれること間違いありません。

 

で、そんな感じでがんばるヨモギちゃんを見てウッキウキなのがやはりこの人。

 

○○殿が えるがどへ行かれてから、ヨモギ殿がますますはりきっておいでです。

新作のうさ団子を開発して えるがどでも食べられるようにするんだと それはそれは、すごい気迫で。

茶屋もますます活気にあふれていて… ヨモギ殿が茶屋を、いえ、里全体をパッと輝かせてくれているようですな。

ヨモギ殿の笑顔を見ると、それがしも元気がわいてきます。ふふ。

(マスター★2 カゲロウ)

 

カゲロウがこれほどヨモギのことを熱く語るのも、よくわかりますね。しかも彼の言うところによれば、ヨモギが新作の開発に奮起しているのは、里の皆のみならず、エルガドで仕事をしている主人公にも自分の考えたお団子を食べてほしいからという理由みたいじゃないですか……。ヨモギちゃんはカムラの里だけでなく、海を越えて遠くエルガドにも元気と幸せを届けてくれています。

 

そしてカムラの里の茶屋といえば、ヨモギちゃんのところだけではなく、集会所のオテマエさんのところも健在です。主人公が旅立って以来、オテマエさんの茶屋には、ある人物が毎日のように通っているそうで……?

 

○○がエルガドに行ってから、ウツシが毎日毎日「愛弟子がー愛弟子がー」って、ここでくだを巻くのニャ。

あんまりうるさいから、そんなに心配なら様子を見てきたらどうニャって言ったら「そうだね!」って出て行ったニャ。

あれって… ホントに様子を見に行ってたのニャ…?

全然、弟子離れのできない師匠だニャ。○○も大変ニャね。

(マスター★2 オテマエ)

 

愛弟子たる主人公が里を離れてしまってさびしさいっぱいのウツシ教官。集会所のオテマエの茶屋はお酒が飲めますから、主人公がエルガドに行ってからというもの、ウツシは毎日のようにここでオテマエに愛弟子のことを話していたようです。ウツシがそうやって心配してくれること自体はとてもありがたいんですけどね。「弟子離れのできない師匠がいると大変だ」と、主人公に同情してくれるオテマエですが、ある意味ではこの台詞が後の伏線だったというべきか、茶屋の師匠であるオテマエ自身も、そんなウツシの気持ちに共感できる部分がある様子といいますか、それぞれが立派に成長した自分の弟子たちについて、ふと思いを馳せることがあるようです。

 

ヨモギもマイドもキナコもシラタマもアズキもみんなみんな、ウチの大事な子たちだニャ。

みんながんばり屋で、できることもどんどん増やしてくれてて…そろそろあたしがいなくても茶屋は回ると思うのニャ。

…あ、別に引退しようとかはまったく考えてないニャ! こんなに楽しい仕事はないニャ。あたしの天職だニャ!

ただ、あたしはこの里の外をゆっくり見たことがないからニャ。一度、のんびり観光でもしてみたいと思っただけニャ。

そんな日もそう遠くないかもニャ。嬉しいような、ちょっぴりさびしいような… でも、やっぱり嬉しいニャ。

(マスター★5 アズキ)

 

いずれ自分がいなくても茶屋が回るほど弟子たちがしっかりしてきたのを実感しているオテマエは、嬉しさや頼もしさ、安心感の気持ちの一方で、先達としての自分の役割がひとつ終わるということに、一抹のさびしさもあるみたいです。茶屋の経営と弟子たちへの指導とで、楽しさや大変さ、色々な気持ちで満室だった心のどこかにスッと空き部屋ができた感じといいますか、師匠としてのアイデンティティが少し変容するような感じといいますか……それは時の流れの必然であれど、決して悲しいことではなく、むしろ幸福な感情なのでしょう。オテマエは茶屋の仕事自体は辞めるつもりはないようですから、頼もしくなった彼女の教え子たちと共に、これからも里の茶屋を支えてくれたらいいなぁと思います。

 

3.カムラと王国の文化交流はつづく

 

さて、本記事が投稿されている日は、待望の第5弾アップデートの情報が全ハンターに告知される公式スペシャルプログラムの生放送が行われる日であり、今度のアプデはエルガドの仲間たちと共に主人公の故郷カムラの里へと赴き、里に訪れる異変に立ち向かう……という内容であることが示唆されています。

 

カムラの里と王国は、王域生物の異変に共に立ち向かうための協力体制のみならず、うさ団子の茶屋の展開や、ホバシラ、ロンディーネら交易商(後者は兼……というか本業は王国騎士)による交易等により、文化的にも深い交流がなされています。そんな中で、ヒノエが次のようなことを言っていました。

 

今回、私たちは何度も何度もエルガドへお邪魔いたしました。

ですので次はぜひ、エルガドの皆さまに里へ遊びに来てもらいたいと思っているんです。

本場のうさ団子を食べながら 里の景色を楽しんでいただいて、それからたたら製鉄もぜひご覧いただいて。

お米やお魚、野菜に飴におにぎりに… ウツシさんのお面もありますし、ほかにも… うふふ、賑やかになりそうですね。

(マスター★6 ヒノエ)

 

カムラの里の人たちがエルガドを何度も訪れているように、今度はエルガドの皆にも、カムラの里に任務や仕事としてのみならず、観光として遊びに来て欲しいと考えているヒノエ。彼女はライズの頃から、「百竜夜行が終わったらカムラの里への観光を盛り上げていきたい」と言っていましたから、もし第5弾アプデのストーリーを経て、王国騎士たちを筆頭にエルガドとカムラの人々の交流がさらに深まれば、ヒノエの目標も一つ達成に向かうことになりそうです。

 

エルガドで時々カムラの里の仲間に会える(現在はヒノエ、ミノト、ウツシの3名)のと同様、カムラの里で時々エルガドの仲間に会えるようになり、そこでまたエルガドの時とは別の会話ができる、みたいな感じになっても面白そうですね。次回アプデで主要人物の一人となるであろう薬師のタドリも、カゲロウとの世間話、および公式アナザーストーリーで「姫みこ様の茶屋で共に食事を……」みたいな話が出ていましたから、十分にありえる話だと思います。会話収集勢としては楽しみな限り!

 

ーーーーーーーーーー

 

ということで、本記事の考察はこの辺りで〆とさせて頂きたいと思います。次回アプデのスペシャルプログラムの情報が告知されて以来、とりあえずヨモギ関連の記事はそこまでに大体まとめておきたいということで、前回のガレアス&アルロー記事を投稿してから急ピッチで本記事作成に取り掛かり、なんとか間に合わせることができました。いや~よかったよかった。

 

なおその代わり、Youtubeでの動画投稿は一週間以上お休みという形になっています。私のチャンネル応援してくださっている方は大変申し訳ない。内容盛りだくさんのアプデの香りがしているため、恐らくアプデ以降はまたゲームを進めるのと動画投稿がメインになりそうなので、先にある程度ブログの方をガッツリやっておきたかったのです。

 

おそらく次のアプデで傀異克服シャガルは来ると踏んでいるので、アプデが万が一にも明日とかじゃなければ、普通のシャガルのTA動画とかをその前にたぶん投稿すると思います。大きなアプデはゴールデンウィークに合わせたいでしょうし、さすがに来週とかだよね? そうであってくれ頼む。

 

ということで、ここまでお読みいただきありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう!