狩りをがんばるハンターさんをルームサービスが全肯定してくれます
※注意事項※
・本記事は「モンスターハンターライズ」全編のネタバレを含みますのでご注意ください。
・本記事でのキャラクターや人間関係、世界観の考察に関しては、作中で判明する設定を基にした筆者の推測を含む箇所が多くありますことをご了承ください。
・筆者は2021年12月17日発売の『モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録』を未読の状態で執筆しております。
現在または今後公開される公式設定が、本記事での考察内容と明確に異なる(=本記事での考察内容が誤りである)ことがある可能性がありますことをご了承ください。
・本記事の内容は、記事を改訂すべき点が発見された際には、予告なく加筆修正を致します。
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ハンターとして活躍する主人公を支援するべく、ハンターズギルドより派遣されたアイルーことルームサービス。その仕事はルーム関係に留まらず、主人公ハンターが集会所にいるときは集会所まで同行してくれて、オトモ広場にいる交易商のロンディーネやオトモ隠密隊のコガラシ、オトモ道場のシルベとの手続きを取り次いでくれるなど、モンハンを奥深く楽しもうとすればするほど色々な方面でお世話になる人物です。
そんなルームサービスですが、世間話をするととにかくひたすら主人公やカムラの里のことをベタ褒めしてくれるもので、巷で流行りの(?)全肯定ASMRみたいな感じのにも引けを取らない内容になっています(ルームサービスにボイスがあるわけではないので、比較対象としてASMRはどうなのか感はありますが)。
もちろん、それは彼がただ主人公をわざとおだてているわけではなく、派遣されてきた先のカムラの里のことをとても気に入っていることや、主人公のポテンシャルに絶対的な信頼を置いているからこその発言なのですが、本記事ではそんなルームサービスのベタ褒め台詞集を見ていきたいと思います。割かし短めの記事ですがお付き合いくださいませ。
まずはカムラの里関連の台詞から。
いやぁ、まさに山紫水明… カムラの里はとても美しい場所ですニャ。
ここで育った○○殿だから、山のように大きく、空のように広く、水のように清い心をお持ちなのですニャ。
(里☆1 ルームサービス)
たたら場の炎を見ていると、なんだか心まで熱くなりますニャ。
ああいう勇ましい炎を見て育った○○殿だからこそ、困難に屈しない猛々しい心をお持ちなのですニャ。
(里☆2 ルームサービス)
カムラの里のうさ団子は、おいしくて、食べごたえ満点で、さらに栄養たっぷりですニャ。
そんなうさ団子を食べて育った○○殿だからこそ、柔軟な心と鋼の肉体をお持ちなのですニャ。
(里☆6 ルームサービス)
ギルドから派遣されてきたということで、おそらくカムラの里よりはずっと都会から来たであろうルームサービスは、里の豊かな自然や名産品にとても感動している様子。で、そうしたカムラの里と関連付けるような形で主人公を褒める、という流れがお決まりになっています。
自分の故郷が褒められるのは基本的には嬉しいことではあるのですが、一方でさすがにここまで徹底されると逆に「本当にそうか?」と思わないでもありません。まあ、彼の言うところが本当だとすれば、主人公ハンターに限らずカムラの里の人たちも同じ環境で育っているわけですから、これがいわゆるスーパーカムラ人の条件ということになるのでしょうか……。
続いて、カムラの里の住民たちに言及した台詞がこちら。
里長もゴコク様も、素晴らしい指導者ですニャ。
「この人に付いていけば間違いない…!」そう思わせる将器をお持ちですニャ。
あのおふたりを見て育った○○殿だからこそ、皆に愛される求心力がすごいのですニャ。
(里☆3 ルームサービス)
ヒノエ様やミノト様は、美しく、優しく、それでいてぶれない意志を持っておられますニャ。
そういうおふたりがご友人だからこそ、○○殿もまた、慈愛にあふれ、それでいて堂々としておられるのですニャ。
(里☆4 ルームサービス)
カムラの里の皆様は、まさに鋼の団結力で様々な困難を乗り越えていきますニャ。
そんな里の皆様に囲まれて育った○○殿だからこそ、義を重んじる高潔さをお持ちなのですニャ。
(里☆5 ルームサービス)
主人公ハンターがなんかもう聖人扱いされてます。まあ、カムラの里の皆がとても素敵な人たちであるということは事実なのですが、その威光にあずかってしまっている感があるというか……。ルームサービスの愛が重い(?)です。
ところで、どうしてルームサービスがこんなにも主人公を褒めちぎってくれるのかという理由ですが、どうやら彼は「主人公はいずれハンターの頂点に君臨することになる」という先見の明(?)があるみたいなんですよね。
○○殿! いよいよ狩猟生活の幕開けでございますニャ!
それがしにはわかりますニャ。○○殿は、いずれハンターの頂点に君臨なさる逸材…!
そのようなお方にお仕えできること… この上ない幸せでございますニャ!
(里☆1 ルームサービス)
○○殿! マガイマガドの狩猟、おみごとでございましたニャ!
さすがは、いずれハンターの頂点に君臨されるお方!
そのような方にお仕えできるそれがしは、まこと果報者でございますニャ!
(里☆5 ルームサービス)
何をもってそう感じたのかは彼のみぞ知るところではありますが、ひょっとするとこれまで彼が色々なハンターの支援をしてきた経験値によるものなのかもしれません。カムラの里に百竜夜行が来るという情報は、主人公のパートナーとして色々サポートをしてくれるルームサービスをゴコク辺りがギルドに要請したときに同時に伝わっているでしょうし、そんな状況下で苦労が多そうな里の新人ハンターの元に派遣するのであれば、ギルドとしては経験豊富で有能なルームサービスをつけよう、という話になっている可能性は高そう。
そんな感じで色々なハンターを見てきて養われた観察眼から、「こいつ、いつかビッグになるぞ……!」的な嗅覚が働いたのかもしれませんね。じっさい、主人公ハンターは最終的に風神龍雷神龍を討伐して里の英雄となる人物ですから、彼の勘は間違っていません。
それに、心理学的なアレとして、他の人から「できるよ!」と言われることによって自分もその気になり、いずれ本当にその目標が実現できるようになる…という話もあるかもしれませんし。特に筆者などは褒められて伸びるタイプの典型なもんですから……。
で、そんな未来の覇者たる主人公を応援するルームサービスは、ストーリー上で主人公が困難にぶつかったときにもめちゃくちゃポジティブに激励してくれます。
○○殿、ヒノエ様のことは試練でございますニャ。これを乗り越えてこそ、真のハンターですニャ。
そのためには、青い龍を討伐すること…。それがし、○○殿であれば成し遂げられると確信しておりますニャ。
(集会所☆4 ルームサービス)
なかなか百竜夜行が収まりませぬニャ。各地で強力なモンスターも現れているらしく、物騒ですニャ。
だがしかし! それは言い換えれば、○○殿の活躍の場が増えるということですニャ!
いずれハンターの頂点に君臨するわけニャので、これに乗じてたくさん伝説を作っておきましょうニャ!
(ドス古龍討伐時 ルームサービス)
これぞ、まさしく大一番! ○○殿の、最大の見せ場到来! …ですニャ!
2体が邂逅してしまったとはいえ、どちらも一度は倒した相手! 恐れることはございませんニャ!
それがし、○○殿のご帰還をお待ちしておりますニャ。必ず、無事にお戻りくださいニャ!
(淵源討伐前 ルームサービス)
もうすんごい前向き。「主人公は絶対やればできる!」というテンションで、お笑い芸人のティモンディの高岸さんあたりと良い勝負してるかもしれません。それからヒノエの所は、マキヒコと共鳴してしまったヒノエについて、「元気になってよかった」的な台詞が住民一人ひとりから聞ける時期なのですが、ここでルームサービスからもヒノエの名前が出たことが個人的には嬉しいですね。里の住民たちとは目立った絡みこそないものの、彼もカムラの里の一員! という感じがします。
主人公を褒めるにしても、お世辞ではないにせよ若干やりすぎ感がなくはないルームサービスですが、主人公が「いずれ英雄になる人」だという見込みがあるからこそ、その過程で降りかかるであろう多くの困難や挫折に負けないように(特に主人公は、ハンターになって早々に「里の命運」を背負う身となったので)、ポジティブな発言を多くしているということも考えられるかもしれません。熟練のルームサービスはそういうメンタルケア的なこともできるということなのでしょうか。意外と現代的……。
最後になりますが、本作では基本的にすべてのNPCに個人名が設定されているゲームでありながら、ルームサービスにだけ個人名がない、というのが個人的には微妙に引っかかっているポイントでして。
従来のシリーズでは「加工屋」「村長」のようにその人物の肩書だけが表記されているのが通例でして、これはこれで硬派なモンハンらしい雰囲気がありとてもグッドなのですが、「家族」がテーマとなっているライズでは、一人ひとりに愛着や絆のようなものがより一層感じられるようにということで、各キャラに個人名を付けているのだと思います。じっさい、私もライズに関しては後者の設定の方が合っているなぁと感じています。
であればこそ、主人公の狩りを支えてくれるルームサービスにも、「ルームサービスの○○」という形で個人名があってほしかったなぁ~、と思わなくもないんですよね。「ギルドから派遣されてきた人物だから」ということで表記がないのかもしれませんが、ライズでは逆にそれだと浮いてしまうといいますか。
カゲロウやロンディーネ達のように、他の土地から里を訪れた人たちをも「家族」の一員として温かく迎え入れる、という気風はカムラの里にあると思いますし、ルームサービスもまた主人公のハンター生活に欠かせない人物として活躍していますから、彼もカムラの里の一員だと私は思っているのですが、名前がひとりだけ一貫して「ルームサービス」だとどことなく疎外感があるというか……。
それに、これは私個人の感性に依るところが大きい見方ですが、シリーズ従来のNPC全員が肩書のみ表記の作品とは異なり、NPC各人に個人名があるというライズの世界観の中に一人だけ「ルームサービス」という肩書のみで登場しているからこそ、その名前の無機質さが良くない方に際立ってしまい、その人の顔や人格を削ぎ落した「施設感」が出てしまう、という一面もなくはないと思うんですよね。
なので、私が密かにサンブレイクに期待していることの一つとして、隠し要素的な出し方でも構わないので、ルームサービスの個人名をぜひ知りたい(あわよくば表記ごと変わらないだろうか……)というのがあります。こんなことを期待しているハンターはたぶん極めて稀少だと思いますので、「じつは私も同意見です!」という方がもしいらっしゃれば、ぜひ筆者とおともだちになっていただけると嬉しいです。
そんなわけで、元々の台詞量が少ないキャラゆえに短めの記事になってしまいましたが、この辺りで記事を締めたいと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。また別の記事でお会いしましょう!