ミノトとヒナミの関係&ミノト記事おまけ

※注意事項※

・本記事は「モンスターハンターライズ」全編のネタバレを含みますのでご注意ください。
・本記事でのキャラクターや人間関係、世界観の考察に関しては、作中で判明する設定を基にした筆者の推測を含む箇所が多くありますことをご了承ください。
・本記事は、2021年12月17日発売の「モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録」発売前に執筆されたものです。
 したがって今後公開される公式設定は、本記事での考察内容と明確に異なる(=本記事での考察内容が誤りである)可能性がありますことをご了承ください。
・本記事の内容は、記事を改訂すべき点が発見された際には、予告なく加筆修正を致します。
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本記事はこちらの記事の補足をする記事となっております。まだお読みでない方は、ぜひ先にこちらの記事をお読み頂けますと幸いです。

 

mhrisecharacter.hatenadiary.jp

 

上の記事では、イブシマキヒコと共鳴したヒノエが体調を崩してしまう事件で、「自分はヒノエ姉さまのために何もできなかった」とひとり自責の念を抱えるミノトの気持ちを考察してまいりました。その中で、ミノトにとってめっちゃ重要人物なのでは? と思われる人物が、傘屋のヒナミさんというお話でした。

 

同記事内では字数のこともあり、ミノトとヒナミの関係にはあまり深く触れることができなかったので、本記事ではこの補足として、ヒナミのバックボーンも確認しつつ、2人の関係性について考えていこうという感じです。

 

ーーーもくじーーー

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①ミノトとヒナミ

ひとまず、前回の記事で出た内容の確認ということで、ヒノエがマキヒコと共鳴した件のあと、ミノトの事について話すヒナミの会話クリップをおさらいしていきましょう。

 

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ヒノエが龍と共鳴したせいで、ミノトが落ち込んでるって聞いてさ。行ってみたら、案の定ウジウジやってて。

なんかアタマ来たから、ほっぺた引っ張って説教してやったよ。

「龍と共鳴するとか誰が予想できんの。誰にもどうにもならんでしょ、そんなもん。ミノトのどこにどんな責任があるってのさ」

……と、まあ、こんな感じよ。自分を責めてるヒマがあったら、青い龍をどうにかする方向に力を尽くせって話。

ホント、姉ちゃん大好きはいいけどさ、ぜんぶ背負い込むようなミノトの性格… それだけが玉にキズなんだよね。

(集会所☆5 ヒナミ)

 

ヒノエの力になれず落ち込むミノトをみんなが心配し、全体的にどよ~んとした空気が流れている中で、ヒナミだけはミノトにガツンと一喝し、ミノトのどういう考え方が良くないのか、的確に指摘を入れています。

 

ここで特徴的なのは、ヒナミの「ほっぺたを引っ張る」という行為。いくらカムラの里がみんな仲良しであると言えども、「頬を引っ張って説教をする」という物理に訴える感じのコミュニケーションは、よほどの仲でなければ成立しえないような行為だと思います。ヒナミが少しサバサバした性格だからというのもあるかもしれませんが、だからといって彼女も、誰にでもそういうことをするような人間ではないでしょう。ほっぺたという言い方はちょっとかわいいですが。

 

それから、1行目の「案の定」という言い方も気になりますね。彼女のこの言葉には、今までも決まってそうだったし、何度も繰り返し同様の光景を見てきたので、きっと今回も同じことになっているだろうという、帰納的な確信というニュアンスを感じさせるものがあります。ヒナミがミノトの性格をずばり言語化できているという点からしても、彼女はミノトに対して非常に理解が深い人物であるということはどうも間違いなさそうです。

 

イブシマキヒコ撃退後、ミノトが共鳴を発現してナルハタタヒメと共鳴してしまった時にも、ミノトへの理解度が見てとれるコメントを残しています。

 

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今度はミノトが龍と共鳴しちゃって… ホント、どうなってんのあの姉妹は。

まあ、大好きな姉ちゃんと同じ共鳴の力に目覚められてうれしそうだし、心配はないかな…。

(集会所☆7 ヒナミ)

 

同時期のミノトの周りの人たちは「なんでミノトは嬉しそうなんだろう?」と疑問符が浮かんでおり、本人から話を聞いたりした他の人たちなどは「ヒノエ姉さまと同じ能力が目覚めて嬉しい」と言うミノトに驚きや戸惑いを隠せず、「まあ、大丈夫なのかな……?」みたいな感じになっている様子(下記)で、あろうことか当のヒノエもミノトがなぜ嬉しそうにしているかわからない(ミノトがその理由をヒノエ本人に話すとも思えませんが)という状況です。

 

なぜか嬉しそうなミノトに動揺する人々↓↓

 

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さっきミノトちゃんが来てね。「ほら、見てください」って顔を近づけてきたの。

何かと思ったら、瞳が黄色く光っていてね。そりゃあもう驚いて、お茶をぶちまけちゃったわよ。

「だいじょうぶなの!?」って聞いたら、「共鳴しました。ヒノエ姉さまと同じです」…て、すごくうれしそうに言うわけ。

共鳴って、苦しいんじゃなかったかしら。少なくとも、ヒノエちゃんはそうだったわよね。

…どうなってるの、ミノトちゃんは。驚きすぎて、さすがに今回ばかりは詩も出てこないわよ。

(集会所☆7 シイカ

 

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今度はミノトさんが、別の龍と共鳴したって聞いて、大慌てで集会所に行ったんだけど…

「姉さまと同じ共鳴の力を得られて幸せです」って、むしろいつもより元気なもんだから戸惑ったよ。

瞳が黄色く光ってるのに、ご機嫌で鼻歌とか始めちゃって。まあ本人が満足そうだから問題はないか…。

(集会所☆7 センナリ)

 

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なんか、ミノトがナルハタタヒメと共鳴したって聞いて心配してたけど、めっちゃウキウキと歩いてたニャ。

ヒノエがあんなに苦しそうだったのに、なんでミノトは元気モリモリなのニャ?

(集会所☆7 センリ)

 

 

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ミノトさんが、別の古龍と共鳴したって聞いて、大慌てで集会所に行ったんだ。

目は黄色く光ってたけど、全然平気そうだった…というより、むしろいつもより元気そうで…。

で、でも、共鳴はしてるんだよね? じゃあ、早く退治しないと、ミノトさんが、たいへん……でもない?

(集会所☆7 イオリ)

 

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ミノトさんが龍と共鳴したって聞いてすっごく心配したんだけどニャ…

表情が、なんとなく晴れやかというか、吹っ切れたような感じというか…?

わかりにくいけど、たぶん、ニャ。

なにかあったのかニャ?

(集会所☆7 マイド)

 

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今度はミノトさんが龍と共鳴したって? 一難去ってまた一難、か…。

とは言っても、ミノトさんのほうは前よりずっと元気そうだ。

なんだか生き生きしてるっていうか… なにか心境の変化でもあったのかな?

(集会所☆7 ハナモリ)

 

あのイカが詩すら浮かばないほどの状況、こうした反応は至極ごもっともです。この中では唯一センナリについては、苦しいはずの共鳴なのにミノトが嬉しそうなことには他の皆と同様「??」と困惑しているものの、米穀屋の常連であるミノトが姉の健康を気遣って食事を作っていることをよく知っていて、彼女のヒノエ姉さま愛については理解も深いと思いますから、「まあ、わからんでもないけど……」という感じではあるのでしょう。

 

むしろこの状況を、特に「驚いた」「戸惑った」などと言うこともなく割とすんなり呑み込めているヒナミの方がわりと特殊でして、彼女はミノトが幸せそうな理由に既に察しがついているのか、あるいは本人から聞いたのか分かりませんが、ミノトが共鳴に目覚めたことを心底喜んでおり、「姉さまと同じになれて嬉しい>>>>>共鳴がつらい」という順位付けになる思考回路をよく理解しているような印象を受けます。

 

それでは、ミノトとヒナミの間に深いつながりがあると仮定した場合、なぜヒナミはミノトのことをそんなによく知っているのか? という理由を知りたいところです。これについても、現時点では作中で示されていない以上、ヒナミの台詞からの推察という形にはなるのですが、ヒナミの重要な情報として、彼女には弟がいるということがまず挙げられます。

 

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ここで売ってる傘は、弟が作ってんの。今も、家にこもって黙々と作ってると思うよ。

まあ、加工屋のハモンさんみたいな職人気質でね、気難しいけど根はいいヤツ…みたいな。

里の外でも評判がいいし、おかげさまで売れ行きは上々だよ。弟のためにも、もっともっとアタシが売りまくらないとね。

(里☆1 ヒナミ)

 

ヒナミの弟さんにはゲーム内では残念ながら会うことはできないのですが、傘を作る弟と売る姉という感じで分担して傘屋の商売をしているようです。売られている傘はどれも非常に綺麗ですから、弟の職人としての実力が伺えますし、それをきちんと売り上げを出していくヒナミの商才も確かなもの。そんな2人の家での姉弟仲はどうなのか、といいますと……

 

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米穀屋のセンナリさんとスズカリさんは、いつも仲良し夫婦だよね。支え合ってる感じが、なんかいいな。

ウチは弟は傘を作ってアタシが売ってるんだけど、家じゃケンカばかりしてるからさ

…まあ、支え合ってはいるけど。

いま、アタシ恥ずかしいこと言ったな。言わないでよ、弟には。

(里☆4 ヒナミ)

 

ヒナミと彼女の弟は家ではケンカが絶えないようで、まあ少なくとも「うまくいっている」感じではなさそうです。お互いに我が強そう、というと若干聞こえが悪いですが、2人とも自分の主張を明確に持っていてハッキリ言うタイプだと思うので、何かと揉めてしまうのも無理はなさそうです。

 

それでも、仕事のことといい、喧嘩していても何だかんだ一緒に住んでいることといい、生きていく上で互いを不可欠だとは2人とも思っているようで、これはこれで一つの家庭の形、ということでいいのかもしれません。ヒノエ・ミノト姉妹とはまた違う雰囲気のきょうだいですね。こちらはいつも仲良しでべったりという感じなので。

 

私がここで重要だと考えているのは、プレイヤーが話しかけられるカムラの里NPCの中で、「生活を共にしている兄弟姉妹がいる」というキャラは意外にも少なく、確認した限りではヒナミの所とヒノエミノト姉妹の2組(組という単位であってるのかどうか分かりませんが)しかいないということ。これに加えてさらに重要なのは、ヒナミはきょうだいの上であること、すなわちという立場であるということです。

 

どういうことかといいますと、ミノトにとって姉のヒノエはこの世で一番の敬愛の対象であると同時に、自身の根深い悩み・コンプレックス(ヒノエ姉さまと比べて自分はどうして不器用で何もできないのか、自分はヒノエ姉さまを幸せにできない人間なのか……etc.)に絡んでくる存在でもあり、そんなミノトが姉のことで悩んだときに、彼女の周りの人間のうち誰に相談しようと考えるか? ということなんですね。

 

ミノトに相談をされればおそらくカムラの里の誰もがきちんと真面目に答えてくれるでしょうが、その中でも特に誰が自分の悩みをよく分かってくれそうかと考えたときに、「きょうだいがいて、しかも姉という立場の目線を知っているヒナミに相談しよう」とミノトは考えるのではないかと思うんです。

 

先の「ほっぺたを引っ張って~」の台詞からも分かる通り、ヒナミは自分の思ったことをはっきり口に出すタイプでもありますから、自分に厳しいミノトの性格からしても、いつも自分に優しい言葉をかけてくれるヒノエとバランスを取るようにして、物事を客観的に捉え、厳しい指摘であっても変に優しさを発揮せずにきちんと伝えてくれるヒナミを(意識的にかどうかはわかりませんが)選んでいるという可能性は十分にあり得ると思います。他にも、竜人族であるミノトを人間族で年齢換算した場合、ヒナミとはけっこう年が近そう、というのも相談しやすいポイントかも。

 

ヒナミは弟のことは大事な家族だと思いつつも、一方でお互いに噛み合わずケンカしてしまうことが頻繁にあると言っています。それは逆に言えば、衝突が多いぶんだけお互いが何を考えているか、何を不満に思っているかということを知る機会が多いということでもあり、きょうだいの酸いも甘いも(?)よく知っているというか、きょうだいのことで悩んだ経験値が多いということでもありますから、ミノトにとってヒナミは非常に頼りになる友人だと思うんですよね。

 

そういう2人の仲というものを前提に置いてこそ、イブシマキヒコの件でミノトのほっぺたを引っ張って説教する、というヒナミの大胆な行為も、じゅうぶんな理由と背景を持った納得のいくものとして捉えることができますし、ミノトがナルハタタヒメと共鳴して喜んでいるという状況を、ヒナミは特に不思議がることもなく呑み込めてしまう、ということの根拠を説明することもできます。個人的にはけっこう自信がある推察なのですが、皆さんとしてはいかがでしょうか。

 

②紹介できなかった会話クリップたち

さて、ヒナミとミノトのお話はこれで一区切りとしまして、前回のミノトの記事に入れる余裕がなかったものの、ヒノエ姉さま関連のミノトの重要な会話クリップがまだいくつかございますので、本記事の後半ではそちらを紹介していきたいと思います。

 

ご紹介するのはいずれもイブシマキヒコ百竜夜行ごろのクリップになります。まずは百竜夜行のクエスト最中に発生する会話について。

 

初めにクエストの仕様についてお話ししておきますと、マキヒコ百竜夜行はヒノエが共鳴していて防衛に参加できないため、第2waveにヒノエ&ミノトを召喚することができない(代わりにウツシ教官を召喚できる)という仕様があります。これは初回に限らず2回目以降も共通となる仕様なのですが、さらに初回に限り、次のような会話が発生します。画像の右下にご注目。

 

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(集会所☆6 イブシマキヒコ百竜夜行)

初回当時の私は、せっかく「ついにイブシマキヒコ来たか……!」と盛り上がっていたのに、その直後に画面端で繰り広げられる怒濤の掛け合いがあまりにも気になってしまい、イブシマキヒコが割とどうでもいい感じになってしまった……とまではいきませんが、ストーリー上の大ボスなのに存在が霞んでしまうというオチになってしまいました
(まだ百竜夜行に慣れておらず、サブ任務の達成状況がガバすぎるのは許してください)。

 

だって……いつもヒノエ姉さまに敬語を使っているミノトの第一声が「いや!」ですよ。普段の言葉遣いが乱れてしまいくらい、未だかつてないほどミノトが感情を揺さぶられているシーンなのです。

 

これ、ミノトはもちろん「イブシマキヒコが接近しているせいで一層共鳴に苦しんでいるヒノエ姉さまを放っておけない」という理由が第一にあってこう言っているのですが、多分それだけではないんですよ。

 

ミノトは以前のヌシアオアシラ百竜夜行の後に、イブシマキヒコとの共鳴で苦しむヒノエを前に何もしてあげることができなかった無力な自分を、非常に深く悔いています。そんなミノトがどのような理想の自己像を描いているかといえば、それは「ヒノエ姉さまが苦しんでいるときに、きちんと姉の力になれる人間でありたい」ということに他ならないでしょう。

 

その上でミノトは、イブシマキヒコが砦内に降り立ったこの状況(上の画像のシーン)で、自分がヒノエ姉さまの為にしてやれる最良の事は何かと考え、主人公がイブシマキヒコを撃退するまでヒノエの傍に居て、共鳴の激しい苦しみを受けるヒノエを支えてやること、戦いが終わるまで一緒に耐え抜くということを彼女はやろうとしたのでしょう。

 

しかし、当のヒノエに「自分は大丈夫だから防衛に戻ってほしい」と言われてしまうと、それはミノトにとっては、「目の前で苦しんでいる姉に必要としてもらえない、またしても姉のために何もしてやれない、無力で情けない自分」を叩きつけられるということに他なりません。

 

もちろん、ヒノエはそういう意味で「自分は大丈夫」と言ったわけではないでしょう。共鳴している古龍が接近していて大丈夫なわけがありませんし、普段あれだけ仲の良い姉妹ですから、もし妹のミノトが自分のそばに付き添っていてくれたら、共鳴のつらさに耐えるにおいての大きな支えになるということは、ヒノエも自覚していない訳はないでしょう。

 

ですが、砦の防衛ということも考慮すれば、大きな戦力であるミノトを自分ひとりのために引き留めてしまうわけにもいきません。それに、ヒノエもヒノエで、自分が辛いという気持ちをなかなか外に出さないきらいがありますから、自分のことよりも全体を優先した結果、ミノトには防衛に向かうよう伝えたのだと思います。

 

どちらの心情も本当によく分かるのですが、私個人の勝手な気持ちとしては、ヒノエはこういう大事な局面で自分が苦しいときには、もっとミノトを頼ってほしいと思っています。これはもちろんヒノエ自身の為でもありますが、その方がミノトの為でもあるんですよ。

 

もちろん、里守としての役目とか色々周りのこともあるんですが、仲間の1人2人が戦線を抜けるのをカバーできないカムラの里ではないでしょうし、実際この会話の後、ミノトはおそらくずっとヒノエの傍に居続けたのではないかと思うんですよね。流れ的に。

 

そんなわけで、ミノトがヒノエに言い放った「いや!」という一言というのは、苦しんでいる大好きな姉に必要としてもらえない自分、姉のために何もしてやれない自分はもう嫌なのだという、自分自身の存在意義そのものを懸けた叫びだったのだと私は思っているのです。古龍戦という大一番の勝負の最中にこんなドラマを仕込んでくるとは……カプコンさんはつくづく恐ろしいです。そしてイブシマキヒコの影がどんどん薄く

 

それから、このイブシマキヒコ戦が終わった後の集会所受付では、戦いを終えた主人公へのミノトの想いを聞くことができます。

 

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イブシマキヒコが撃退され、ヒノエ姉さまは不本意な共鳴から解放されました。あなた様には、感謝してもしきれません…。

今回のことで、姉さまが○○さんを思いやる理由… わたくし、ようやく分かりました。

あなた様の心に宿るのは、皆を照らし、暖める、慈愛の炎。そしていかなる困難にも武勇をもって立ち向かう猛き炎。

○○さんは、里の灯火です。このミノト、心より尊敬いたします。……ヒノエ姉さまの次に。

さて、百竜夜行は気配が収まりませんが、姉さまが助かったので、わたくしとしてはもう案ずることはありません。

さらに百竜夜行が迫って来ようが、それ以上の災禍が里を襲おうが、立ち向かって追い払えばよいだけの話です。

ヒノエ姉さまがご無事であれば、わたくしは怖いものなど何もありません。モンスターの群れごとき、蹴散らす所存。

(集会所☆6百竜後 ミノト)


ミノトにとっての何よりの幸せは、ヒノエが古龍との共鳴から解放されたということですから、そのことについて非常に嬉しそうにしていますし、撃退にあたった主人公にも丁寧に深々とお礼をしてくださいます。

 

ヒノエが主人公のことを特に気にかけているのをミノトは気にしていたらしく、これは姉が気になっているものは自分も気になるという単純なシスコン(?)なのか、それとも姉の関心が自分以外の誰かに向いているということに妬いていたのかは定かではありませんが、今回のイブシマキヒコの件で、ミノトは主人公のことを「尊敬します(ヒノエに次いで2番目)」と言ってくれます。

 

そう言ってくれるのは非常に嬉しいのですが……内心、ちょっと悔しがっているかもしれませんね。ミノトは嘘を言うタイプではないでしょうし、尊敬しているという気持ちについては本当だと思いますが、100%そうなのかと言われると、やっぱりそうではない気もするんです。ミノト自身は特に口には出さないので、私の推察ではあるのですが。

 

というのは、里守として、ヒノエの妹として、ミノトは姉の為に本当に懸命に頑張っていたと思うのですが、ミノトの視点でいえば、ヒノエが苦しんでいる直接の原因を追い払ったのは自分ではなく主人公ですから。

 

もちろん、古龍と直接戦うのは、カムラの里理論でいえばそれがハンター登録をした正式なハンターの役割だからであって、マキヒコを撃退するハンターの戦いと、里守として防衛をしつつヒノエを支えるミノトの戦いとの間に価値の差があるわけではない。

 

もちろん、ミノトもそれを理解しない人ではありません。百竜夜行の出発前には、彼女はこんなことを言っていました

 

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いよいよ、イブシマキヒコが現れました。百竜夜行を追い立てながら、こちらへ向かっているとのこと。

その接近のせいで、ヒノエ姉さまは… またしても望まぬ共鳴につらい思いをされています…。

あの龍は…粉骨砕身の覚悟でもって ミノトが百竜夜行から引きずり出してご覧に入れます。

ですから、○○さん。どうか、どうか…姉さまを、この里を、お救いくださいませ。

(集会所☆6百竜前 ミノト)

 

マキヒコ戦前の彼女の台詞からも分かる通り、あくまで自分の役割は里守としての防衛と、イブシマキヒコを主人公の元に引きずり出すことであると理解して、それに力を尽くすと言っています。この時の主語は、作中でおそらく唯一の「ミノトが」ですから、それこそが自分が絶対に果たさなければならない、自分の存在意義に等しいとも言える役割なのだと腹を決めているのでしょう。

 

ですが……それでもなお、このイブシマキヒコ百竜夜行で主人公の戦いを見ていたミノトの目線からすれば、「自分はこの人に負けた」と思ってしまってもおかしくない所なんですよ、この場面は。

 

「いや、みんな頑張ったんだし誰が勝ち負けとかないやろ」という意見はまったく正しいのですが、「ヒノエ姉さまを助けられる、力のある人間になりたい」というミノトの目標であるところのものを、主人公はマキヒコを撃退するという事を以てまざまざと彼女に見せつけてしまい、いわばミノトの傷口に塩を塗ることになってしまった(意図せぬ結果ではあるのですが)わけですから、ミノトがそう感じてしまったとしても仕方のないことです。

 

しかし、本人も主人公を見て更に落ち込むというよりは、主人公への尊敬の念という形に昇華しているわけですから、現在進行形で「悔しい……つらい……」となっているというよりは、「自分ももっともっと頑張らなければ」と新たにスタートを切れているところだとは思っています。まあミノトも端から見れば、頑張りすぎているぐらい頑張っていますし、ヒノエを一番幸せにしているのは間違いなく彼女だとは思うのですが……あくまで、本人の主観ではそう考えているだろうということです。

 

なお、重ねて申し上げますが、ここまでの考察はミノトの台詞にじゅうぶんな根拠があるというよりは、礼に寄ってあくまでも私自身の勝手な推察にすぎず、実際にミノトがどう思っているのかは彼女自身しかわかりません。言い換えれば、「イブシマキヒコ戦のときのミノトの気持ちをもう少し掘り下げるんだったら、私だったらこういう風に掘り下げるかな」と考えているところのものを書いた、というだけにすぎません。

 

ただ、私自身が集会所ストーリーを進めていて、「ヒノエ姉さまのために何もできない自分が情けなくて……」とあれだけ深刻に悩んでいたのが、マキヒコ戦後の会話が「尊敬します」の一点張り(しかも、この時はミノトはまだナルハタと共鳴していないので、自分自身の無力感という彼女のコンプレックスは全然残ったままという事情もある)というのは、もう少しばかりこの時のミノトの心境の解像度を上げてほしいなぁと、個人的に若干「ん?」という思う所があったんですよね。

 

まあ、だからといってRPGばりに一人ひとりの気持ちを描き込みすぎると逆にモンハンであることの意義を失ってしまいますし、大事な決戦に勝利した後というタイミングで、変に雰囲気を暗くする会話を入れてもそれはそれでウーンという感じもありますから、集会所☆6百竜後のミノトの台詞はこれでも全然違和感はありません。そもそもその違和感というのも、私個人の主観に過ぎないですしね。

 

なんだか悪いように書いてしまいましたが、そもそもこのモンハンライズというゲームの中にこんなにも深いキャラ設定があるからこそ本ブログも成り立っているわけですから、狩りのみならずストーリー性に関しても本当に素晴らしいゲームだと思います。見方次第では割と濃いめの百合ゲー。

 

……と、そんなところで、本記事の考察はこのあたりで終わりにしたいと思います。おまけ記事と言いつつなかなかの文章量になってしまいましたが、ミノト記事から引き続きでお読み頂いた方、本当にありがとうございます。読みづらいところも多々あったかと思われますが、ここまでお付き合い下さいまして本当に感無量です。

 

それでは、また別の記事でお会いいたしましょう!